利用者様インタビュー

(株)ケンテック様インタビュー

株式会社ケンテック

川端社長 様

(株)ケンテック様のある東大阪市は、我が国でも有数の工業都市、「モノづくりのまち」として知られています。例にもれず、(株)ケンテック様も産学官での研究を熱心に進めてこられたことから、中小企業庁の「元気なモノづくり中小企業300社」に選ばれました。そんな最先端を行く企業の社長様にお話を伺いました


「焼き入れ」というのは、どのような仕事ですか

インタビュー風景

インタビュー風景

原田:ホームページで、「セラミックコーティング技術に対する研究開発」と書かれているのを拝見したのですが、御社のお仕事を具体的に教えて頂きたいのですが。

川端:もともと30年ほど前、父が「焼き入れ」の会社(有)ファインテックを設立しました。色々な機械部品を強化するための熱処理をする会社です。後に同じマーケットのお客様に、より便利に利用して頂けるようにと新たに「表面処理」の技術も取り入れました。その際に「表面処理」をする会社として別に (株)「ケンテック」を立ち上げました。

原田:「焼き入れ」というのは、どのような仕事ですか。昔、鍛冶屋がふいごで熱く熱した鉄を「トンカントンカン」たたいていた光景を思い浮かべるのですが。

川端:そうです。原理はそれと同じです。ただ産業用にスピーディに出来るように機械を使います。
「焼き入れ」というのは、金属の熱処理操作のひとつで、金属を高温に加熱した後、急に冷やして組織を変えることを言います。鋼の表面に炭素が侵入し、鋼が硬くなるのです。そして、鋼が硬くなることで、鋼で出来ている部品がより丈夫になるという訳です。

原田:なるほど!よくわかりました。

川端:セラミックコーティングは、あの硬い「セラミック」を表面にコーティングして、摩擦や熱から中の材料をガードすることができます。
これはトヨタなど大手が取り入れていた技術を、弊社でもやってみようというので、取り入れたのですが、最初は「パチモンと違うか?」とよく疑われました。確かに表面はコーティングされているが、実際に強度があるのかどうか疑わしいという訳です。
そこで、どうやって信用して貰うかということで、大学の先生に組んでもらうことにし、一緒に研究してデータをつくり、証明できるようにしました。
その過程で、大阪府や、中小機構の助成金を色々と活用したのでその取り組みを認められて「元気なモノづくり中小企業300社」に選ばれたのだと思います。

※パチモンとは偽物の意味。パチモンは正規品よりも安価だが粗悪品が多い。

原田:そうだったのですか。素晴らしいですね。

川端:大学へ研究委託などをして得たデータを活用することによって、受注ステップが5段階くらいかかっていたものが、2~3ステップで受注頂けるようになりました。

原田:パチモンでないことが証明されたからですね。


(株)ケンテックの目指す新分野

原田:さて、これからはどんなことを目指しておられるのですか。

川端:航空機分野に入って行くべく助成金を貰いつつ挑戦しているところです。

川端社長と

川端社長と

原田:航空機分野!最先端ですね。

川端:これから伸びていく分野としては、航空機やバイオ関連になっていくと思います。特に航空機分野では、LCCなども増えてきて、今後30年飛行機は増え続けます。また、飛行機そのものは約30年は使い続けるので、その部品のメンテは必須です。だから今後飛行機部品の熱処理の仕事は需要が増えてくるのです。

原田:飛行機の部品というのはどのくらいの種類があるのでしょう。自動車だってたくさんあるので、飛行機ならもっとたくさんですよね。

川端:たくさんの部品の中には、熱処理が必要な部品もあります。しかし、熱処理は特殊工程なので、ここなら安心というところしか任せられないのです。

原田:乗り物は安全第一ですからね。任せて貰うには何か資格のようなものが必要なのでしょうか?

川端:そうです。今我が社では2つのことに取り組んでいます。「JISQ9100」と「Nadcap」です。
まず最初に、「JISQ9100」を認証取得し、次に「Nadcap」に挑戦します。「JISQ9100」はマニュアルや、手順書をつくることで認証できますが、「Nadcap」は熱処理の「プロセス」の認証なので、たくさんの課題をクリアーしないといけません。だから、この認証をとっているところは近畿圏でも少ないのです。

原田:いつ頃取れそうなのでしょう。

川端:早ければ来春です。しかし、仮に認証がとれたとしても、ビジネスとして成り立つのは、2,3年後あるいは10年後になるかもしれません。まずは、お墨付きをもらって、それからが助走期間です。安心して任せられると認められるまで、時間がかかると思います。

原田:航空機業界に入って行くと決められ、簡単には認証をとれない特殊な技術や仕組みをつくっていかれるわけですから、当然付加価値の高い仕事に携わることになりますね。社員さんたちはどのように思っておられるのでしょう。

川端:「熱処理」の仕事というのは、どうしても下請的な気持ちになりがちなのです。機械本体ではなくその部品、そしてその部品の「熱処理」をする仕事ということで。本当は、キーになる仕事のはずなのですが。 だから、仕事の内容に見合った価格を設定し、社員さんが誇りを持って働ける職場にしていきたいですね。


EA21の取り組みとKAMIDECO

ノベルティ用の「一筆箋」と封筒

ノベルティ用の「一筆箋」と封筒

原田:EA21も2011年に認証されていますね。どのような活動をされているのでしょうか。

川端:実際は私が一人でやっているところもあるので、事務局の育成が課題です。とはいえ、2011年の東日本大震災のときには、認証のお蔭でデータ収集ができていたので、節電対策がうまく対応できました。 今回は、EA21の活動の新しい取り組みとして、KAMIDECOを環境報告書に載せました。

原田:ありがとうございます。少しでもお役にたてたら良かったです。その後、紙の分別は進んでいますでしょうか。

川端:以前は紙の「熱処理指示書」を、スキャンした後は捨てていましたが、今は1か所に集めて回収しています。指示書はたくさん使用するので、今日も持って帰って頂けるように集めて準備しています。

原田:ありがとうございます。前回はKAMIDECOで、ノベルティ用の「一筆箋」と自社でお使いになる封筒をつくって頂きましたが、感想をお聞かせください。

川端:初めてでしくみが良くわからなかったため、どのくらい注文したら良いかわかりませんでした。30kの古紙を預けたら30k分の再生商品を購入するのかどうか、など。

原田:確かにそうですね。最初はわかりにくくてご迷惑をおかけしました。そのような経験を活かして、今回「KAMIDECO BANK」という仕組みをつくりました。
まず、御社でコピー用紙がたまったら、「KAMIDECO BANK」に貯金ならぬ貯紙をして頂きます。そこでまずはKAMIDECO会員になって頂きます。
次にKAMIDECO商品を購入して頂く時には、それまでに貯紙されていたコピー用紙を、原料として山陽製紙が買い受けその代金を、お支払いいただく金額から差し引かせて頂く仕組みです。

川端:なるほどポイント制なら、どれだけたまったかわかりやすいし、使いやすいですね。

原田:その他これからのKAMIDECOの取り組みに対して一言お願いします。

川端:東日本大震災以後「環境」ということがあまり言われなくなったと感じています。深刻な事態に直面し、これまでCO2削減と言いながら、原発問題にしても議論は揺れている。一方で、発展途上国と比べて、先進国がやっていることを考えると、本当にCO2削減なのか?
あれは「環境ブーム」だったのでは?という印象を受けています。
リサイクルだからエコ、という単純な発想では売れない、バックボーンに経済的な価値を生み出すものを含んでいなければ、受け入れられないと思います。
エコという側面のみではなく、経済的な利益を生み出す源泉となるようなものが背景にあるべきだと考えます。

原田:そうですね。スェーデンに行った時に、当地で教鞭をとっておられた大学の教授が、私たちに仰った言葉が印象に残っています。「スェーデンではビジネスにならないエコはあり得ない。」
「環境問題」を解決するための取り組みは、必ずビジネスになる、ということですね。サービサイジングの考え方はまさしくそれだと、教えて頂いて帰ってきました。
KAMIDECOの取り組みはまだまだですが、「環境問題」を解決することをビジネスにしていくべく取り組んでいきたいと思います。
今日はありがとうございました。

ケンテック

株式会社ケンテック

東大阪市の「元気なモノづくり中小企業300社」に選ばれた真空技術と熱処理技術、そして表面処理技術を有する環境意識も高い企業様です。

オフィシャルサイト

お問い合わせフォームより資料をご請求いただけます

KAMIDECO資料請求はこちら

お電話でのご相談・お問い合わせいただけます

受付時間:平日9時~17時45分 072-482-7201